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失効済み教員免許、そのままじゃ使えない!復活申請をする方法と必要なもの【新免許状所持者】

失効した教員免許の再授与申請の方法と必要な書類を知りたい 教員免許制度
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こんにちは。
元美術教師のうさぎ先生です。

法改正により、2022年7月1日をもって教員免許更新制廃止されました。

それに伴い、これまでに失効してしまった免許については、旧免許状所持者自動復活、そして新免許状所持者再授与申請により復活という新たな仕組みが発表されました。

この自動復活再授与の違いについては、別の記事で詳しく解説しています。

今回の記事では、新免許状所持者の失効済み教員免許の再授与申請(つまり復活)に必要な手続きや書類について、なるべく分かりやすく解説していきます。

失効済みの教員免許状をお持ちの方は、ぜひ最後までご覧くださいね。

2022年に、「再授与」の意味が変わった!

まず再授与という用語についてなのですが、実は以前は旧免許状所持者が失効済み免許を復活させるためにおこなう手続きだったのです。

2022年7月1日の教員免許更新制廃止に伴い意味が変わりましたので、検索などで情報を探す場合は気をつけてくださいね。

現在では、2009(H21)年4月1日以降初めて教員免許状を取得した新免許状所持者が、更新せずに失効した免許を持っている場合におこなう手続きのことを指します。

「失効済みの免許を再授与」というところは以前のままなのですが、対象者新免許状所持者となっているんですよね。

教員免許状の再授与に必要な書類

必要書類の例

  • 申請書
  • 失効したすべての教員免許状
  • 学力に関する証明書(学位と単位の取得・修得状況確認)
  • 大学等の卒業証明書
  • 介護等体験証明書(小中学校教員に必要な体験実施状況)
  • 宣誓書(免許授与の欠格要件に該当しないことの確認)
  • 戸籍抄本
  • 切手を貼付した返信用封筒
  • 為替証書や収入証紙

とても多いですよね…
これらを集めるだけでも
結構時間がかかりそうです

上記の一覧は必要書類が多い場合だと考えてください。

というのも、再授与は所持している免許状を発行した教育委員会以外勤務校がある教育委員会以外に申請することもできるのですが、その場合は必要な書類が増えるんですね。

他にも自治体によっては顔写真や健康診断が必要なケースがあります。

教員免許状の「根拠規定」によって準備物が変わる

免許状に記載の根拠規定というものによっても、必要な書類が変わります

根拠規定とはその名の通り、教員免許を取得できた根拠(理由)ですね。

根拠規定は教員免許状の本文中に記載されており、わたしの所持する免許状には「免許法別表第一」と書かれています。

教員免許状再授与申請に必要な書類は根拠規定どこに書いてある

「別表第一」は、大学などにおいて学士の学位等の基礎資格を得るとともに必要単位を修得し、小・中・高等学校、幼稚園または特別支援学校の教員免許状を新規取得した場合に書かれている項目です。

いわゆる普通の、というか…
多くの方が「免許法別表第一」に
当てはまるのではないでしょうか

他にも「別表第二」は新規の養護教諭、「別表第三」は二種免許から一種免許への上位免許取得といった感じでそれぞれの免許状に根拠規定が記載されています。

教員等としての勤務年数を利用して追加(上進)取得した教員免許状だと、必要書類が多くなるみたいです。一例としてはこんな感じです。

必要書類が 少ない必要書類が 多い
別表第一
別表第二
別表第二ロ
別表第二の二
免許法第十六条の二
別表第三
別表第四
別表第六
別表第六の二
別表第七
別表第八
免許法附則第十八項
免許法附則第十九項

教員免許状の再授与に必要な費用

再授与申請には免許状一枚につき3,600円程度かかります。

たとえばわたしは「中学美術一種」「高校美術一種」「高校工芸一種」の3枚の免許状を所持しているのですが、もしこれがすべて失効していた場合、再授与には10,800円程度必要ということになりますね。

ただし、根拠規定で上記の「必要書類が多い」に当てはまる免許状は同じ自治体であっても手数料が高い場合が多く、一枚につき5,000円程度かかります。

手数料が少し高く感じるかもしれませんが、更新制があった時には講習3万円程度+申請手数料3,300円程度が必要だったことを思えば、これぐらいが妥当かなという気がします。

支払い方法は収入証紙やキャッシュレス決済など、自治体によってさまざまです。

教員免許状の再授与に申請先

再授与の申請はどの教育委員会でも受け付けています

ただし所持している免許状を発行した教育委員会勤務校がある教育委員会に申し込むと必要書類を大幅に省略できるようですので、基本的には発行した教育委員会勤務校がある教育委員会を選ぶことをおすすめします。

必要書類の複雑さから郵送での受付を不可としている自治体もありますので、発行した教育委員会が遠方である場合などは、居住地の教育委員会に申請することも検討してみてくださいね。

でも必要な書類はかなり増えるので
遠方であっても発行教育委員会に
行く方が楽かも
しれないです…

こんな感じで自治体の教育委員会のホームページに申請方法が詳しく書かれています。
公式教員免許状再授与申請|大阪府教育委員会
公式教員免許状期限切れ失効後の再授与申請|埼玉県教育委員会
公式免許状の授与を申請するときの手続き|愛知県教育委員会

制度が新たに変更されたばかりということもあり「窓口に問い合わせるように」という記載のみになっている自治体もまだ多いので、上記の大阪・埼玉・愛知を一度参考までにご覧いただくと、雰囲気がつかみやすいかと思います。

教員免許状の再授与・結婚などで苗字や本籍地が変わっている場合は?

免許状記載の氏名や本籍地に変更があった場合、希望すれば書き換えをおこなうことが可能です。

ただし書き換えの義務は法律上ありませんし、教員免許の効力に影響もありません

実はわたし自身も結婚に伴い、所持する免許状に記載されているいわゆる旧姓現在の氏名異なっている状態なのですが、書き換え申請はおこないませんでした。

教員免許を必要とする仕事に就く可能性がある方の場合は、免許状と現在の氏名が異なる場合に本人確認のために戸籍抄本等の添付を求められることがあるようですので、都度の手間やわずらわしさを考えると一気に書き換えをしておいたほうが楽かもしれません。

書き換えを希望する場合は、
書き換えと再授与の順番
あらかじめ教育委員会に
尋ねてみてくださいね

旧姓からの書き換えについては別の記事で詳しく解説しています。

おわりに・まとめ

今回の記事では、新免許状所持者の失効済み教員免許の再授与申請必要な手続きや書類について、各自治体のホームページを参照しながら詳しくご紹介しました。

ポイントとしてはこんな感じです。

  • 失効済みの新免許状はそのままでは使えない
  • 免許状記載の根拠規定によって必要書類が変わる
  • 申請先は発行教育委員会または勤務校の教育委員会がおすすめ
  • 免許状一枚につき3,600〜5,000円程度の手数料がかかる

なお、今回の記事は2022年8月1日現在の情報をもとに作成しています。
今後運用が変わる可能性がありますので、ご自身で最新の情報をご確認くださいね。
公式お知らせ:文部科学省

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