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美術室に置く生徒向け資料本・おすすめの「背景画・風景写真集」

中学校高校美術室の予算で買う本背景画集や風景写真集 美術室に置きたい本
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こんにちは。
元美術教師のうさぎ先生です。

  • 美術室どんな本を置けばいいか分からない
  • 生徒用資料として役立つ本を知りたい
  • 生徒へ説明する際の教師の補助として役立つ本を知りたい
  • 免許外教科担任・臨時免許で美術を持つことになって困っている

こんな方におすすめの記事です。

著作権の都合上本の中身を載せられないのが残念ですが、授業部活で使える生徒用資料の一例として、これから先生を目指す人や現役の美術の先生、免外や臨免で美術を担当している先生方にも役立ててもらえると嬉しいです。

今回は《背景画・風景写真》にまつわる本をご紹介します。

人間や動物を描きたがる生徒は多いのですが、背景をどうするかって結構悩ましい部分なんですよね。

どんなポーズのどんな表情のキャラクターがどこにいれば魅力的なのか?と考えるきっかけづくりとして、美術室に背景画風景写真の本を用意しました。

背景画

男鹿和雄画集

ジブリ作品の美術監督として有名な、男鹿和雄さんの画集です。

『となりのトトロ』『もののけ姫』『おもひでぽろぽろ』『平成狸合戦ぽんぽこ』などいずれも緑あふれる情景が多く載っていますので、緑系の色みの混色に迷う生徒によく見せていました。

映画のストーリーを思い出しながら、「こういう場面だからこの背景画がぴったり合うんだ」と実感する生徒もいました。

山本二三百景

山本二三さんはジブリ作品や『時をかける少女』の美術監督としても有名な背景画家さんです。

中学校の現場ってどうしてもアナログ制作になるので、男鹿さんや山本さんの作品はCGじゃなくても筆でこんなの描けるんだ!といういい刺激になるんですよね。

美術に苦手意識がある生徒にとっては「こんなのわたしに描けるわけがない!」とはなから突き放してしまうこともあったので、どちらかというとある程度技術を持つ子美術部の活動の際に見せていました。

特定の作家さんによる描き方系の本を置くと影響されすぎる子がいるので購入しなかったのですが、『山本二三 風景を描く』も分かりやすくておすすめです。

美しい情景イラストレーション

イラストコレクションということで、複数の作家さんの作品が掲載されています。

美しい情景+人物というイラストが多数掲載されているので、「こういう絵を描いてみたい!」と憧れてくれるんですよね。

人物や動物を表現するには背景もちゃんと描いたほうが説得力が増すんだなと実感するようです。

「ファンタジー編」「ダークファンタジー編」の第4弾まで発売されています。

「ジブリの立体建造物展」や「ディズニー・アート展」の展覧会図録

背景画集というのとはちょっと違いますし少々手に入れづらいものではあるのですが、「ジブリの立体建造物展」や「ディズニー・アート展」の展覧会図録を美術室に置いていました。

展覧会図録は基本的に図版も大きく細かい設定資料解説も掲載されていて面白いので、個人的に鑑賞した際に生徒が喜びそうなものはよく購入していました。

展覧会会期が終わると再版・再生産されないことがほとんどなのが難点なのですが、「ジブリの立体建造物展」は復刻版が市販されているようです。

風景写真

身近な風景であれば自分でスケッチしたり写真を撮ったりすることも可能なので、どちらかというとファンタジー寄りと言いますか、生徒自身が資料を用意しづらそうな内容を選ぶようにしていました。

世界の小さな村や美しい街の写真集

かわいい家が並んでいる情景が素敵で、素朴であたたかいよさがあります。

絵本のような世界観で描きたい子や、天使が街を見下ろすなんて構図でも活躍しましたよ。

わたし自身が美大生の時から集めていた『世界の路地裏』シリーズの一冊なのですが、本が縦長なので、開いて置いておくことが出来ないところが少し不便だったんですよね。

今から用意するなら、こちらの方がおすすめかもしれません。

世界のお城・宮殿・教会の写真集

外観の写真が多めの本で、童話のプリンセスのようなテイストを表現したい生徒や、ゴスロリが好きな生徒によく見られていました。

ゲームの中のようなファンタジーな世界観が好きな生徒にも好評で、あまりに人気で裂けてしまうほど読まれていましたよ。

お城はタイプが様々ですし、教えようにも資料がないとなかなか教師側も辛いところがあるので、一冊置いておくと便利です。

また、内観がわかる本として導入したのがこちらの『ヴェルサイユ宮殿 』です。

ちょっと扱いづらいほど分厚くて、情報量が多い本です。

細かいところまで詳しく撮影されているので、シャンデリアだけとかだけとか、部分的に参考にする生徒もいました。

空・雲・虹の写真集

もテーマとして選ぶ生徒がとても多かったので、必要性を感じて導入した本です。

たくさんのバリエーションが載っているので、生徒はそれぞれお気に入りの空を見つけていましたよ。

著者の荒木さんは気象庁の研究官ということで、天気に関するさまざまなQ&Aが理科好きな生徒にも好評でした。

おわりに・美術の先生としての指導上の留意点

授業中に生徒自身でネット検索ができる環境があったり、生徒自身が自宅でプリントアウトをしたりパンフレットや本などを用意することが容易な環境であれば、今回ご紹介したような資料の選び方とはまた違ってくるかもしれません。

美術の先生の役割として共通していることは、著作権に関する指導です。

本に載っている写真や絵を「自分の作品」としてそのまま描いたり作ったりしてしまわないようにという指導を欠かさないように気をつけていました。

資料はあくまでも表現のヒントであるということ、そして《自分の中から主題を生み出すこと》の大切さと尊さを伝えることが重要なんですよね。

「先輩はこの本を参考に、こんな絵を描いていたよ」と言って過去の生徒作品と書籍を照らし合わせて説明すると、《自分の中から主題を生み出すこと》大変だけど素晴らしいということに納得してもらいやすかったです。先輩たちに感謝ですね。

この記事が生徒用資料書籍の一例として、これから先生を目指す人や現役の美術の先生、免外や臨免で美術を担当している先生方にとって少しでも参考になると嬉しいです。

他にも生徒用資料に関する記事を書いています。
ぜひあわせてご覧くださいね。

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