こんにちは。この春に美術教師を退職する、うさぎ先生です。
このブログの目的の一つに・・・
《現役の先生や先生を目指す人にとって、何か役立ててもらえることを紹介出来ればいいなぁ》というものがあります。
今回の記事では、8年勤めた学校を退職しようと決意するまでの話の前編をお届けします。
私立の女子校に、美術教師として8年勤めていました
たった8年で、と思われるかもしれません。
しかし30歳にとっての8年というと決して短い期間ではありませんし、新卒で初めて勤めた場所ですから、辞めるという決断をするまでは本当に悩みました。
それでも・・・うさぎ先生は辞めることを選んだのです。
このブログの目的について再確認
はじめに、学校や生徒を不安にさせたり、迷惑をかけたり、ましてや傷つけたり・・・ということは本意ではありませんし、このブログの目的ではありません。
前回の記事にも記したように、あくまでも現役の先生や先生を目指す人にとって何か役立ててもらえることを紹介出来ればいいなぁというところが、このブログの目的です。
ですから・・・あの先生が読んだら、あの生徒が読んだら、あの保護者が読んだら、悲しむなぁ。と判断できることは、書きません。
ただ、うさぎ先生が悩んだり苦しかったりしたことや時間をかけて工夫したことの中には、現役の先生や先生を目指す人にとって何か役に立つものがあると思っているのです。先生の周りにいる人(家族、友人など)にとって役に立つことも、あるかもしれません。
先生を辞めたいと思う理由を知ることも、役立つことの1つだと考えています。
余談・・・“先生が暴露します”的なブログの多さ
このブログを始める前に、勉強しようと思って《先生のブログ》を検索したところ、「先生が暴露します」的なブログのあまりに多さに驚きました・・・。
みんな、イライラしてるなぁ、と(^ x ^;)
そして「身バレしないように」というような書き方も多かったです。
バレて困ること、誰かが傷つくことなら書かなければいいと思うのですが、やはり書かざるを得ないほどの辛さがあったり、訴えかけたいことがあったりするのでしょう。
わたしもこのまま先生を続けていたら・・・そんな書き方でブログを開設していたかもしれません。
もし、うさぎ先生と関わったことがある誰かが見ても、傷つかないようにしたい。
もし、うさぎ先生と同じような先生がいたら、少しでも参考にしてもらいたい。
もし、うさぎ先生と同じような先生に会うことがあれば、「同じようなことにしてはならないなぁ・・・」と思ってもらいたい。その同じような先生のことを守りたい。
だからこそ、このブログの目的として決めたのは、現役の先生や先生を目指す人にとって何か役立ててもらえることを紹介出来ればいいなぁというところなのです。
初めての担任、必死に全力で取り組んだ3年間
担任をする中で、生徒の悩みを聞いたり、場合によっては保護者の悩みを聞いたり、いろいろと深く関わらせてもらう機会が多くありました。
学校というのは楽しいだけの場所ではないので、涙も多く見てきました。
育てるということは、家庭との連携は不可欠です。
保護者の方と毎日毎日電話して、30分、1時間、2時間・・・長電話をすることもありました。
生徒にとっては意外かもしれませんが、子どものことが心配過ぎて、不安のあまり電話越しに涙する保護者の方も多いのです・・・そしてこちらもうるっときたり・・・。
学校と家庭で様子が違うということも多いです。
たとえば家では「妹思いの優しいお姉ちゃん」だけど、学校では「友達を使役してえらそうにしている」とか。
反対に、学校では「しっかり者で親切な生徒」だけど、家では「反抗期で、ご飯作っても食べないんです」とか。
生徒にもストレスを発散する場所が必要なので、行為としては理解できます。しかし、周りの人は困ってしまいますよね。
本当は、ストレス発散できる場所がもっと前向きな達成感というか自己完結できるものだといいんでしょうけれど。たとえば・・・
などなど・・・。
でも、そうもいかないのが、多感な時期である中学生なのです。人に当たったり人のせいにしたりしてしまうんですよね・・・。
本当にいろいろな悩みを聞いて、誤解を紐解いたり、他人と自分は違うということを話したり、保護者の方の考え方に寄り添ったり・・・。
なんかもう、必死にやるしかなかったんですよね。
やがてうさぎ先生は家に帰っても、生徒や保護者の声や姿が蘇り、夢の中にも出てくるようになり、休みの日でもなかなか頭から離れなくなってしまいました。
何度も見た夢の中に・・・《遠足の引率中に、生徒が歩道にある木を登り始める》という謎の夢があります(笑)
そうした日々の中で、3年間担任を持った学年を卒業させました。
また春が来て・・・次の担任を持った時にふと、思ったのです。
一生、この子たちのそばには、いられない。
悔しさのような、寂しさのような、複雑な気持ち
ついこないだまで受け持っていた生徒たち、保護者たち。ああ、もう私が電話をかけることもなく、面談をすることもないんだなぁ・・・。それでもあの子たちは、あの親子たちは、人生を歩んでいくんだなぁ・・・。
と、気付いてしまったのです。
それはとても複雑な感情でしたが、一番ぴったりくる言葉は悔しさでした。
どんなに頑張って関わっていってるつもりでも、責任感を持って大切に接しているつもりでも、ありがとうと感謝してもらっても・・・わたしはあくまでも、中学校の時の先生、なのです。
思春期の大事な3年間に関われたことは嬉しいけれど、そのあとに大きな関わりがあるかというと、まぁなかなかないのです。成長をずっと見続けられるわけでもない。個人情報的な観点もありますしね。
なんか、寂しいなぁって思ってしまって。
そのことに気付いてしまったので、次に担任する学年では適度に肩の力を抜いて手を抜いて・・・なんてことができていれば、うさぎ先生はあと30年、先生を続けていたかもしれません。
でも・・・それができなかったんですよね。
ある意味、わたしは“先生”に向いてないのかも
綺麗事だと言われるかもしれませんが、「やりません」「できません」って言いたくなかったのです。
真面目というか、頑なというか・・・不器用とも言えるかもしれません。
《自分の時間を削ればできる》は、わたしにとっては「やれる」「できる」ことでした。
新卒で入っていますからまだまだ若いのですが、それでも前の担任学年の時よりも経験者扱いされますから、校務分掌や教科の仕事もどんどん増えていきます。
それでも毎日、書類をチェックして、連絡事項をFAXして、電話して、面談して、保健室や自治体機関とも関わって、なんとかこの子を救えたのかな、必要なケアを受けられたかな、あの子と仲直り出来るかな・・・。
そんなことを考えながら、必死に、丁寧に、接していました。
大変でしたが、やりがいは間違いなくありました。
やりがいはありましたが・・・ワークライフバランスというのでしょうか。
《自分の時間を削ればできる》だったので、昼食をとるタイミングやお手洗いに行くタイミングを逸したり、休日もやっぱり謎の夢を見たりして、明らかにワークに偏っていたと思います。
バランスをうまく取れなかったという意味で、「わたし、先生に向いてなかったかも」なんて思ったりもします。
残業し過ぎで怒られる。でも、属人化されていて、減らせない。
経験者扱いということで、校務分掌や教科の仕事以外に、私立学校の研究会の方でも仕事を任されるようになっていきました。
こんな若輩者に・・・ありがたいことですが、でも本当に大変で、寝ても覚めても学校のことばかり考えていました。
「今日はあの子の家に電話かけたかったのに、かけられなかったなぁ」という日も増えて、後から複雑な事態になった場合もあり、「やっぱりあの時電話でフォローできていたら」「あの頼まれた仕事がなければ」と、また悔しさが募っていきます。
2018年度から働き方改革で残業時間を記録するということになりましたが、月60時間を切ることができず・・・多い月には90時間を超えてしまいました。
80時間を超えると上から怒られるのですが・・・でも、減らせる仕事がなかったのです。
分掌や教科の仕事、生徒のケアなど、自分のやっている仕事を箇条書きにして、こんな仕事が時間を要するとか大変だとか上に伝えたこともありましたが、わたしの仕事を吸い取ってもらうことはほとんどできませんでした。というか・・・吸い取ることができる人がいませんでした。
美術の教諭は1人で、担任も1人、だからです。
つづきます
長くなってきたので・・・後編に続きます。
コメント
うさぎせんせいさんへ
こんにちは
続きがきになる
後編を読ませて頂く前に
コメントさせて頂きます
一生懸命されてる事は
この先の人生において
必ず自身の為になっているなと
最近感じています
リアルでもネットでも
ネットだからと言わずに
一生懸命していると
リアルにもいい影響を頂いたり
そこが仮にバーチャルな世界でも
本当に日々勉強させて頂いてます
とても過酷な環境で
8年も頑張られた事は
この先のうさぎせんせいの未来に
大きな大きな宝物に
なってくると思います
なんてすみません
わたしも勉強中なので
是非ともご一緒させてくださいね
続き読んできます
ねぃさんへ
こんばんは!
ドラクエ以外の記事まで・・・ありがとうございます!
ねぃさんの昨日のアッパークラスさんの記事を読ませていただいて、
まさに、なんというかバーチャルだけど
それも含めたリアル(人生)なんだなぁって思ったところです。
当初は、ドラクエとリアルを繋げるのはなぁっていう考えだったのですが、
結局中に入っているのは人なので・・・
先生だった自分も、先生を辞めた自分も、ドラクエしてる自分も、一緒なんだなというか・・・
名前に「先生」ってつけたのは、それもあってのことだったのですが、
なんだか偉そうだなと若干後悔しています(^ x ^;)
少しでも、自分の経験が誰かの役に立ったら、
そしてこうして出来事を整理することで、自分のためにもなったらいいなと思っています。
ありがとうございます♪