こんにちは。
元美術教師のうさぎ先生です。
- 教員朝礼やホームルームの話題を探してる
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こんな方におすすめの記事です。
ニュースの内容と独自の考察を、読みやすい長さにまとめています。
ぜひ最後までご覧くださいね。
今回は「校則であだ名を禁止する」に関する話題を紹介します。
話題は「校則であだ名を禁止する」
学校現場で消えゆく「あだ名」 呼ぶ賛否
「ジャイアン」「まる子」など漫画やアニメの世界では当たり前のように登場する「あだ名」が、実際の学校現場では禁止される傾向にあるという話題です。
平成25年(2013年)に施行されたいじめ防止対策推進法がこうした流れを加速させたとの見方もあり、いじめ防止や公平な授業スタイルを目指した結果、先生から児童生徒、また児童生徒同士であっても「名字+さん付け」で呼ぶようルール化している学校が増加しているそうです。
あだ名については親しみがある、距離が近くなるという見方が出来る一方で、身体的特徴や不快感を抱かせる言葉が由来の場合もあったりして、難しいですよね……。
『ちびまる子ちゃん』の
「まるちゃん」も、
丸顔だからっていうことで
一応身体的特徴ですし……
学校内であだ名で呼びあうことがなくなったことでいじめ防止の効果はあったのか?という問いに対して、兵庫県内の教諭は「いじめは減っていない」と断言しています。
わたし自身は学生時代を過ごした学校でも勤務校でも、あだ名そのものを禁止するという校則には遭遇したことがありません。いわゆるいいあだ名にも悪いあだ名にも、どちらにも触れてきました。
もし禁止されていたら……と少し想像してみましたが、表では「名字+さん付け」で呼んでいたとしても裏ではあだ名で呼ばれているという状況は、かなり容易に想像がついてしまいます。隠語みたいな感じで、交換ノートにお互いだけが分かるあだ名で書いたり、記号を使ったり……。
寧ろ先生や保護者が
気付かないところで、
いじめが加速してしまう
ような気もします
ニュース内で紹介されている「日本トレンドリサーチ」の1400名アンケートでも、あだ名禁止に対してどちらともいえないが半数以上の54.1%という結果が出ています。一概に賛成・反対とは言えないと感じている人の多さが窺えますね。
本名が嫌いな児童生徒もいる
わたしは教員経験上、「名字+さん付け」に否定的な生徒の意見を知っています。
本名が嫌いという理由から積極的にあだ名で呼んでもらおうとする子や、家庭の事情で下の名前で呼んでほしいという子と出会ったことがあるのです。
本名が嫌いな子については、名字の中に嫌いな漢字が入っている・響きが同音異義語の嫌な言葉や卑猥な言葉と同じという子達でした。
中には「小学校の時に嫌な体験をしたから、中学では入学した時からあだ名を自ら推していくことにした」という子もいて、考えさせられました。
校区のない、環境がガラリと変わる私立中学ならではだったのかもしれません。
家庭の事情で名前で呼んでほしい子については、保護者の方の離婚や再婚で名字が複数回変わった経験を持つ子達でした。
下の名前はずっと変わらないから・名字に愛着がないから、と話していました。
新しい名字と下の名前の組み合わせが気に入らないという場合もあるようで……本人がどうこう出来る問題ではないので、この理由も非常に考えさせられます。
もちろん、相手を不快にさせる言葉を使ったあだ名を付けるのはよくないと思いますが、重要なのはその呼称が名字なのかあだ名なのかというところではなく相手が不快に感じるかどうかだと経験上強く思います。どこにコンプレックスを感じるかは、人それぞれなんですよね。
冒険教育におけるあだ名
非日常の体験を通してコミュニケーションを深める「冒険教育」に長年携わってきた関西大人間健康学部の非常勤講師・波多野貴史さんは、記事の中でこう話します。
「嫌なあだ名で呼ぶ人がいれば、真剣に自己アイデンティティーの重要性を伝えたうえで、自分の納得する好きな名前をつければいい」とし、「個性を尊重しあえる環境が土台としてあれば、自分の呼ばれたいあだ名で呼び合うことで、より信頼が深まる」と話している。
https://www.sankei.com/article/20210220-B5OGY6GVKVO5XAPBWPW472SMBU/
冒険教育はあだ名を交流の材料として積極的に活用する業界ですが、学校現場も、それぞれが呼ばれたい名前で呼び合える環境でありたいですね。
まとめ
今回は「校則であだ名を禁止する」に関する話題を、さくっと紹介しました。まとめるとこんな感じです。
時代に合わせて今後どんなふうに変化していくのか、注目したい校則です。
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