こんにちは。
元美術教師のうさぎ先生です。
- 教員朝礼やホームルームの話題を探してる
- 最近の学校教育にまつわる話を知りたい
- 美術の教材作りのきっかけが欲しい
- 教員採用試験対策でニュースを遡りたい
こんな方におすすめの記事です。
ニュースの内容と独自の考察を、読みやすい長さにまとめています。
ぜひ最後までご覧くださいね。
今回は「教員が足りない」に関する話題を紹介します。
話題は「教員が足りない」
教員免許なしでもOK…教員不足で文科省が緊急通知「特別免許制度」|FNNプライムオンライン
端的に言えば「先生が足りないの!教員免許がない人も授業ができる制度があるんだよね、どんどん使ってね!」といったところでしょうか。
産休・育休や病休に伴う非正規雇用の先生(臨時的任用教員)の増加が教員不足の理由だと説明されていますが、別に非正規雇用の先生だけが足りていないわけではないんですよね。
そもそも教員免許を持っている人が足りていない、教壇に立てる人が足りていない、「先生になりたい」と思う人が減っているのだとわたしは考えます。
そして今回のような報道を見ると、特別免許は誰彼構わずに取得できるものではないにせよ、教員免許をわざわざ更新した身からすると免許の重みってなんなんだろう…って思ってしまいます。
こういう構造がまた、学生たちが
教員を目指さなくなる理由の
一つなんじゃないかな…
特別免許状とは
- 優れた知識経験等を有する社会人を教師として学校現場に迎え入れることにより、学校教育の多様化への対応や、その活性化を図るために授与することができる免許状
- 都道府県教育委員会がおこなう「教育職員検定」に合格すると授与される
- 発行した都道府県でのみ効力を有する
- 有効期限は
10年間(→2022年7月の法改正で期限なしに)
まず大前提として、特別免許の目的は欠員補充を目的とした制度ではありません。
「優れた知識経験等を有する社会人」とありますが、具体的にはオリンピックなどの国際大会での経験や博士号を持っている人が該当するそうです。
特別免許状を取得した場合には「教諭」として採用されます。
先生という仕事の大変さを知っているだけに、正直なところそんなすばらしい経歴を持つ人がわざわざ教育職員検定を受けて、教壇に立とうと思うかな?っていう疑問があります…。
質を求めた結果、数が減った?
教員免許の更新制は2022年7月に廃止される予定です。
更新にかかる手間や費用といった負担の大きさから、免許を手放してしまう人の多さが懸念されていましたね。
今後は教育委員会に対し各教員の研修受講記録の作成を義務付けることで教員の知識のアップデートを図るそうですが、そんなに先生の数が足りないのであれば、質の向上がどうとか言っていられる状況ではないような気がします。
たとえば、先日はすべての新規採用教員が10年目までに2年以上、特別支援学校などでの指導を経験するべきだとの提言案がニュースになっていました。
もちろん特別支援教育は大切で、文字通り特別なケアを必要とする児童生徒への対応スキルを磨くことは必要なことだと思います。
しかしこの件に限らず、以前に比べて「先生のやること」「先生に求めること」「先生が持つ責任」がどんどん増えていっているんですよね。
「減るもの」がないのに、増えているんです。
この状況で先生になりたがる学生が増えるとはどうにも思えないんですよね。
先生も人間なので…
24時間しか持ってないですから
やれることには限りがあります
質の担保が必要なのは間違いないのですが、そもそももっと低次元での質の担保っていうか…
実際、わいせつや暴力で懲戒になる先生のニュースが後を絶たないんですよね…
問題行動で懲戒になる先生がいて、その穴埋めや児童生徒のケアに奔走する先生がいて、疲れ果てて潰れていく先生が辞めて、そのまた穴埋めで…
穴埋めは非正規雇用に頼るしかなかったり…
そのサポートが必要で奔走する先生が…
という悪循環にしか見えないのです;;
質も量も足りないって、
一番よくないですよね…
まとめ
今回は「教員が足りない」に関する話題を、さくっと紹介しました。まとめるとこんな感じです。
こういった報道を目にしてしまうと、生徒も保護者も不安ですよね…。
Twitterなどでは「お給料を上げれば先生になりたい人が増える」という意見をよく目にします。
たしかに給与アップによりなり手が増えるのであれば、数が足りて質が担保されやすくなり、一人ひとりの心身の負担は減るのかもしれません。
個人的には、たとえお給料が高くても心身の健康は何物にも変えられないと思ってしまいます。
コメント