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紙に描いたさかなの絵が動くイベントは、生成AIと同じ?

魚の絵が動くイベント生成AIを使っているか 学校の先生
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こんにちは。
元美術教師のうさぎ先生です。

ひょんなことから「紙に描いたさかなの絵が動くイベントは、生成AIと同じだ」という意見に出会いました。

わたしはこれは違うものだと捉えていたので驚いたのですが、漠然とした認識になっていたところも大きかったので、改めて情報を整理してみることにしましたよ。

違うものだと考えている根拠や当該イベントの実際の仕組みについて、これからの時代に生成AIとどう向き合っていくか…

生成AIについてはまさに時代の転換期というかすごく複雑かつ急速な変化を遂げているトピックなので、「絶対こうだ!」という断定的なことを書ける段階ではないと思っていますし、賛成・反対の極端な意見も持っていません。いわば「AI慎重派」でしょうか。

2026年9月現在の一つの意見ということで、雑談的な意味合いで読んでいただけると幸いです◎

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想像した「紙に描いたさかなの絵が動くイベント」は、チームラボの「お絵かき水族館」

絵をスキャンしてプロジェクションマッピングに映す手法

自分が描いたさかなの絵が動くイベントというのは、「紙に描いた魚の絵をスキャンしてデジタルアートの技術を使用すると、巨大なプロジェクションマッピングの水槽の中でまるで命を吹き込まれたように泳ぎ出す」という体験型イベントです。

水族館や商業施設の特設イベントとして、大小さまざまな規模で実施されていますよね。

チームラボの「お絵かき水族館」が先駆け

こういったイベントはチームラボの「お絵かき水族館」「スケッチオーシャン」が有名です。

チームラボは、最新のテクノロジーを活用したシステムやデジタルコンテンツの開発を行うチームです。鑑賞者の身体と感覚を巻き込み、アートに包まれるような没入体験ができる作品で広く知られています。

この風景が頭に浮かんだ方、多いんじゃないかなと思います。

有名も何も、チームラボはこの手のイベントの先駆け的な存在なんですよね。
初開催は2013年だそうですよ。

チームラボの「お絵かき水族館」が育む4つの力

公式サイトには「お絵かき水族館」が育む力として次の4つが挙げられています。

  • クリエイティビティ・表現力の発揮
  • 多様性の尊重
  • 自己効力感の醸成
  • テクノロジーへの興味
https://futurepark.teamlab.art/playinstallations/sketch_aquarium/

自己効力感」は「わたしならできる」「うまくいく」という認知状態のことですね。

「自己効力感の醸成」を平たく言うと「達成感を味わって自信をつける」みたいな感じでしょうか。

「自己肯定感」と響きが似ていますが、こちらはありのままの自分の存在価値を受け入れる(うまくいくかは問わない)という話なので少し違ってきます。

紙に描いた絵がそのまま泳ぎ、作品の一部になるという体験

チームラボのイベントでは、基本的な軸としては「その人が描いた絵をそのまま泳がせる」という形をとっています。

事前のプログラミングによって水に合わせて揺らいだり餌を食べる動きをすることはあっても、そのイラストに急にヒレが増えたり、ぷっくりと3D化したり、ましてや「ポケモン風にちょっと改変しといたよ」なんてことは起こらないということです。

幼少期って感覚統合がすごく大事ですし、「紙にクレヨンで描く」ことで自分の手の感覚がきちんと残っていながらその姿は水中に泳いでいき空間に溶け込んでいく…というのも興味深いです。

それに、これって作品の一部になっていくという体験も込みの話なんですよね。来場者がいて初めて成立する作品というわけです。

これはたしかにテクノロジーへの興味が湧くし、表現の面白さを肌で体感できる面白いイベントだなと思っています。

2013年の技術でも可能な、人間の発想とテクノロジーが融合した賜物

加えて、形を変えつつとはいえ2013年から開催しているということは、ある意味では少し古い技術でも実施可能だし生成AIが登場する前の技術とも言えるわけです。

人間の発想とテクノロジーが融合した賜物ってことですよね。

そうなんです、このイベントは
そもそも生成AIが登場するよりも
ずっと前からある
んですよね!

チームラボ以外からも、このようなイベント用ツールが登場していました。

わたしのイメージしていた「紙に描いたさかなの絵が動くイベント」は、こんな感じ。

みなさんの想像したものと、近かったでしょうか?

生成AIを使うイベントでは、描いた絵が改変される

チームラボには「生成AIを使ったイベント」もある

チームラボは最新のテクノロジーを活用するチームということで、「生成AIを使ったイベント」もあるんです。

来場者には折りたたみスマートフォン「Galaxy Z Flip7」がレンタルされて、会場内の撮影をした後に「Galaxy AI機能を使って編集体験ができるのだとか。

線で描いたお花の絵が3D化される」などの体験ができるそうで、これは「自分が描いたさかなの絵が動くイベント」とはまったく異なる趣旨の体験ですよね。

なお、このAIがイベント用に独自に用意したクローズドなものなのかどうかは明記がありませんでした。
でもあくまでもスマホの販促イベントかと思うし、一般的に「Galaxy Z Flip7」で使えるAIそのままなのかな?(ご存知の方がいらっしゃったら教えてほしいです)

チームラボの「よくある質問」にはこのような記載がありました。(採用情報のページなので、開発環境の話だとは思いますが)

「ChatGPTなどの生成AIは使っていますか?」
→情報漏洩に配慮し、会社が用意した環境下のみで利用することが可能です。

https://www.team-lab.com/recruit/faq/

他社の「描いたさかなを生成AIで変換して泳がせるアプリ」を想像した人もいる?

もしかするとこういった「基のイラストから3Dに変換されるアプリ」を想像して「自分が描いたさかなの絵が動くイベントは、生成AIと同じだ」と捉えている方もいらっしゃるのかもしれません。

生成ボタンを押せば、独自のAI技術があなたの絵を3Dモデルに変換し、デジタルの海へと放ちます。

https://note.com/sangokushi_ai/n/ncdda6ac71523

想像しているものが異なっていれば、意見が食い違っていても当然ですね。

プリクラ撮って加工されなければ
「もっと盛ってよ!」ってなるし
証明写真機で加工されちゃうと
「いやそこ変えるなよ!」って
なるよね、という話だと思います

ここから先は、「生成AI」についてさらに詳しく見ていきますよ。

画像生成AIのすごさと不透明さ

画像生成AIは、いますごく話題ですよね。

SFみたいですごい技術だな、テクノロジーの進化ってすごいなと純粋に思います。

でも一方で、「膨大に収集された映画や漫画が吸い込まれていて、“ピクサー風”とか“ドラえもん風”とかっていうテキスト入力だけで画像が生成されてしまう」ことが単純に恐怖です。

無許可に集められた知財を利用して、絵が描けてしまうんですよね。

この無許可っていうところが問題なんです。
サブスクで聴いたら運営元からクリエイター側にお金が払われるみたいに、ピクサーやドラえもんにお金が支払われる仕組みならまだマシかと思いますけれど、残念ながらそういう感じでもなさそうですし…。

今までは「雑コラ」なんて呼ばれていた二次創作的なミームや、ファンメイドのグッズの写真が、生成AIだと「本当に公式が出したかのような姿」で出てくるんですもん。
従来はある程度の手間をかけなければ発生しなかったものを、誰でも簡単に出せるようになった結果、もうやりたい放題ですよね…。

某知恵袋には、こんな質問も。

真偽は不明ですが「ジブリ風が禁止ワードになったんだとか。

でもそのワードだけを禁止にしても、
似たような別の方法でいくらでも
生成できてしまいそうですが…

たとえば先述の「線で描いたお花の絵が3D化される」は、単純に3D化と言ってもどれぐらいの厚みだとかツヤめき具合とか「どの花っぽいか」を決めるにあたって「収集したデータ」みたいなものがあるはずですが、それは膨大な「誰かが描いたり作ったり撮ったりした作品などを収集したデータ」なんですよね、きっと…?

あと、どうやら画像生成AIには「テキストからの画像生成AI」と「基のイラストを加工・修正をする画像生成AI」があるようで、会話の中でどちらを指しているのかが曖昧になることが多いようです。これが余計に話をややこしくしているなと。

前者はt2i(Text-to-Image)で後者はi2i(Image-to-Image / img2img)というものらしいんですけれど、いずれにしても「権利的にクリーンじゃないデータ」から生成される…んですよね?

このあたり、すごくもやもやするんですよ。

あくまでもわたしの場合はですが、クリエイターの仕事が奪われるとか電力使用による環境破壊とかっていうよりは、やっぱり権利的にフリーライドな感じが一番ひっかかるかな。AIいいじゃん使っていこうよ!って言いにくい。

海賊版やマジコンを公に使ってる感覚?
でも「みんなやってるから大丈夫」的な…

もやもやしていて言葉で整理するのが難しいな思っていたところに、今回のひょんなことからこの話題でして…じっくり考えるためのよい機会をいただいたなと感謝しています。

AIとの共存は不可欠な時代、教育現場での課題

人によって異なるAIポリシー、無関心が大多数?

わたしはAIを全否定するつもりはないし、もうこうなってしまったらAIと人間の共存は不可欠な時代だと思っているんですよ。気付かないうちに使っている場面もあるでしょうし。

だからこそ人間とどう共存していく?子どもたちの成長にどうやってAIを使っていく?教育現場ではどうしていく?どういうポリシーでAIを使っていく?という話で。

現時点でのわたしは、自分ができないことをやってもらうっていうよりは代わりにやってもらうっていうイメージなんですよね。

  • 時間をかければ自分でも出来ることをAIで時短する
  • 世に出す前に自分で責任を持ってチェックできることにだけ利用する

でも世の中の動きを見ていると、そうでもない人も多いみたい。

というか「どうやってAIと向き合うとか特に考えていない」「アプリが入ってたからとりあえず使ってる」という無関心の層が一番多いのかも…。

法によってうまく整理されるのか?

AIによる画像生成技術の進歩はあまりにも著しく、法律や規制が追いつかないと言われてます。

著作権周辺の法で言うと大手のクリエイター集団なんかはもう訴訟を起こしていられない規模でデータ収集されてしまっているでしょうし、実際のところどうなっていくのか…?

たとえば画像生成AIによって著しく名誉を傷つけるような画像を作成した場合や詐欺に利用した場合は、従来と同じように裁かれることでしょう。悪いのは詐欺であって、生成AIかどうかは関係ないってことです。

でも、「△△風」の画像生成自体は違法とは言えないようなんですよね><

自分の絵が動くようになるといえば、「ラクガキ王国」や「ビットワールド」を思い浮かべている方も多くいらっしゃいますよね。

この2つと「お絵かき水族館」は近い存在かなとわたしは感じていて、これらは権利的にクリーンな状態で遊んでいること生成AIとの最大の違いだと思っています。無許可の画像やエフェクトはないんです。

感情的な部分も多くあるから、必ずしも法による規制だけでうまくいくかというとあれですけれど…

「テクノロジーの進化は分かった。でも権利的にクリーンな状態ではないものを子どもに使わせたくない

裏を返せば

権利的にクリーンになってくれれば子どもにも使わせたい」という人もけっこういるんじゃないかな。

海賊版かもしれないグッズを
我が子に与えたくはない、
みたいな感覚に似てるかと…
うまく伝わるかな…

「授業の過程では著作権者の許可は不要」が再び発動する?

学校現場について言えば、著作権法35条1項や38条1項が有名ですよね。「がんこちゃんを録画して授業で見せていいよ」みたいな話です。

授業で見せるために担任の先生が教育番組などを録画することは、授業の過程における複製(35条1項)に該当しますので、著作権者の許可なく行うことができます。また、授業で生徒に上映して見せることは、非営利無料の上映(38条1項)条に該当しますので、これも著作権者の許可なく行えます
 ただし、動画投稿サイトへのアップロードはこれらの規定に該当しませんので、公衆送信権の許可が必要ですから、著作権者の許可なく行うことはできません。

学校編 | 著作権Q&A | ACCSより

このような感じで「授業に使うなら生成AI使ってもいいよ」になるとか?

基本的には学校ごと・自治体ごとのルール決め(それこそAIポリシー)があるはずなので、そこに従って活用していくことになるかと思いますが、教員間で興味関心や知識に差がありすぎてなかなかに苦労しそう…

ただでさえ忙しい教育現場にまた新たな悩みが…と思ったけれど、いや、もしかするとすでに「掲示物をチャッピーで作ったら、早くてかわいくて助かる!」「生き物の写真をスライドに載せる時に助かる!」的な感じで役立っていたりして?

「カブトムシ」で生成した画像を
そのまま授業のスライドで使ったら
脚が8本ありました!謝罪!
みたいな凡ミスがないことを願う…
不安なら図版をスキャンして…

「フリーイラストだと思って使って損害賠償」な話題を以前にピックアップしましたけれど、今でも複数の自治体で同様のトラブルが起きていますし、基本的にクリエイターにお金を払いたくない人が多いんだなとは思っています。苦笑

子どもが生成AIを使った時、大人はどういう対応をすればいいのか?

さっきの「線で描いたお花の絵が3D化される」という機能を使うとして、生成AI的には「花びらが黄色で真ん中が茶色、よしこれはひまわりだ」的な感じで判断していく?

だとすると、子どもの絵には「ピンクのひまわりなの」なんて発想も珍しくないわけで、それが3Dのガーベラになったら「わたしが下手だからひまわりにならなかった」と思っちゃったり…しないのかな…

いや、まぁ「だったら生成AIで
3D化しようと思うなよ」
「これは遊びなんだから」って
感じなのかな…うーん

「わたしの絵は生成AIにも分からない
特別な絵
なの!」ってなるかも?
でも別に突飛な選択をすることだけが
特別というわけでもないし…

「生成AIが描いてくれるから
わたしはもう描かない!」って
成長意欲を削がれやすいかも?
もっとも、絵でも歌でも運動でも、
他の要因でも意欲を削がれることが
あるのは大前提ですが…

「完成形」を瞬時に見せられると、
知財の元になった人たちみたいに
なりたいな!
」という方向性に導くのは
なかなか難しい気がするなー

なんというか周りの大人からの言葉がけに、今まで以上に大きな価値があるように思えてきました。

このあたりはまた後日改めて考えていきたいところです。

「テキストから絵を生成して絵しりとり」とか「手が不自由な子も音声入力で絵を生成できるから頭の中の想像を他人に伝えやすくなる」とか、ポジティブに使えそうな部分もあるんですよね。クリーンじゃないのがもったいない…

おわりに&余談:科学工作の「魔法の魚」

取り止めもない記事にはなりましたが、わたしの中ではやっぱり「紙に描いたさかなの絵が動くイベントは、生成AI利用とは趣旨が異なる」ですね。前者は権利的にクリーンな状態で遊んでいるので。

AI・生成AIはテクノロジーの進化ではありますし、インスタント食品が手料理やお店の味と共存しているようにうまくいけばいいなと思っていますが、生成AIの「誰かが描いたり作ったり撮ったりした作品などを収集したデータ」がベースになっている点が話をややこしくしているなと改めて感じました。

話が逸れるので今回は深掘りしませんが、権利の話で言えば肖像権の問題もありますし。「便利だから使っちゃえ!」「生徒に使わせよう!」と飛びつくのは危険かなと。

ここがもっと整備されてから、
普及してほしかったですね…

最近は「ドパガキ」なんていうなんとも言えない強い表現を目にすることも増えましたし、ゆくゆくは、「自分が描いたさかなの絵が単に動くだけなんて面白くない!もっと加工してほしい!」なんて時代になるんでしょうか?

インクと水を使った「魔法の魚」系の科学工作では楽しめない時代になっていくのかなー

幼少期にはこれぐらい身近な刺激でも十分インパクトがあって、想像力が掻き立てられるはずなんですけどね。

デジタルはダメとかまったく思いませんけれど、さまざまな環境の変化で触覚を伴う遊び・体を動かす遊びが減ってきていることは事実ですので、幼少期の感覚統合という観点で危惧があります。

このトピックには引き続き注視していきたいのですが、AIについて書くとよくも悪くもたくさんの過激なご意見を頂戴することになるとX(旧Twitter)で体感しましたので、ブログの記事の方でひっそりと書いていこうかなと思っていますよ。

過激なご意見には面食らったけれど…
現代の先生方・保護者の皆さんが
対応に困っているトピックなのだと
改めてよく分かる機会になりました。
わたしも勉強していきたいです!

長文をここまで読んでくださってありがとうございました!

これらの記事も参考に読ませていただきました
PLANETS/第二次惑星開発委員会
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