
こんにちは。
元美術教師のうさぎ先生です。
わたしが美術教師をしていた当時、よく使う迷いやすい漢字を付箋に書いてデスクに貼っていました。
たとえばこんな感じです。
- 測る…長さ・深さ・身長・血圧
- 量る…重さ・容積・体重
- 計る…時間・タイミング
そんな異字同訓・同音異義語の中でも「しゅし」は、「主旨」と「趣旨」があってなかなかややこしいんですよね。
先生という立場上、どういう根拠でその漢字を使っているのかを児童・生徒から質問された時に説明できるようにしておく必要があります。
「主旨」と「趣旨」は現役の先生方にとってもきっと迷いやすい漢字だと思うので、わたしなりに調べた使い分けの根拠を記事として残しておくことにしました。ぜひ最後までご覧くださいね。
主旨と趣旨の意味の違い
「主旨」と「趣旨」の違いを図解してみました。

「趣旨」のほうが、より広い意味を持つ漢字だと言えます。
ここからは学校現場での活用例を挙げながら、それぞれの言葉の意味を詳しく解説していきますね。
「主旨」の使い方
「主旨」の意味は「この話のポイント」
「主旨」は考え・文章・話などの中心となる事柄のことを指す場合におもに使われます。
使い方としては「要点」「骨子」に似た言葉で、「この話のポイント」って感じですね。
「主旨」は基本的に1つだけです。
「主旨」の使用例
「主旨」が使われるのはこんな場面です。
- 論文の主旨を冒頭に書く
- 主旨をシンプルに伝える
- 話の主旨が分からない
- 校長先生の話の主旨(要点)
- 作品の主旨(要点)
「趣旨」の使い方
「趣旨」の意味は「この話の目指す方向性」
「趣旨」は話や文の中で言おうとしていること・目的・目指すこと・ねらいを指す場合におもに使われます。
使い方としては「意図」に似た言葉で、「この話の目指す方向性」って感じですね。「目的」に比べるともう少し輪郭がぼんやりとしていて広い範囲を指す印象があります。
基本的に1つしかない「主旨」とは違い、「趣旨」はいくつか存在することもあります。
「趣旨を伝えるために主旨がある」と捉えると飲み込みやすそうです。
「趣旨」の使用例
「趣旨」が使われるのはこんな場面です。
- 趣旨説明
- 学校設立の趣旨を述べる
- 趣旨を理解し募金する
- 校長先生の話の趣旨(意図)
- 作品の趣旨(意図)
話のしゅし:「何言ってるか分からない」は「主旨」
「話の”しゅし”」という使い方をする時のほとんどは、「話のしゅしがわからない」ですよね。
これはおそらく「何を言っているのか分からない」ってことでしょうから、主旨が適するケースが多いです。
- 話の主旨が分からない
→「要点が分からない」
「何を言っているのかが分からない」 - 話の趣旨が分からない
→「目的が分からない」
「何のためにその話をするのかが分からない」
迷った時は、広い意味を持つ「趣旨」
どちらを使うべきか迷った場合は、より広く包括的な意味を含む「趣旨」を使うのが無難です。
たとえば「作品の主旨」は作品の要点や核心で、「作品の趣旨」は作品が作られた背景や意図ですが、趣旨があるから主旨があるんですよね。
ある意味では「主旨」=作品とも言えるので、「作品のしゅし」には「趣旨」を使用するとしっくりくる場合が多そうです。

迷う!ややこしい!という時は
主旨→ポイント・要点・核心
趣旨→ねらい・理由・意図
という感じで類語に置き換えて
書いてみてくださいね
ちなみに「主旨」「趣旨」の漢字を学習する学年はこちらです。
- 主→小学3年生
- 趣→中学校
- 旨→中学校
「旨」を習うのが中学校なので、児童(小学生)とのやりとりの中では「主旨」も「趣旨」も基本的には使うことがなさそうですね。
おわりに
今回は「主旨」と「趣旨」について、漢字の意味や活用例を挙げながら違いを詳しくご紹介しました。
改めて、「主旨」と「趣旨」の違いを図解したものを載せておきますね。

「主旨」は要点や核心、「趣旨」は理由や意図を表す場合に使われます。
迷った時にはより広い意味を持つ「趣旨」を使うと安心ですよ。
ただし年代差や各分野における業界用語や表記習慣・文化もあるので、使い分けに絶対的なきまりはありません。言葉は生き物ですからね。
プリント作成や板書に使う漢字の使い分けについて困っている先生方にとって、この記事が少しでも参考になると嬉しいです。




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