こんにちは。
元美術教師のうさぎ先生です。
- 教員朝礼やホームルームの話題を探してる
- 最近の学校教育にまつわる話を知りたい
- 美術の教材作りのきっかけが欲しい
- 教員採用試験対策でニュースを遡りたい
こんな方におすすめの記事です。
ニュースの内容と独自の考察を、読みやすい長さにまとめています。
ぜひ最後までご覧くださいね。
今回は「発達障害の可能性がある子どもの増加」に関する話題を紹介します。
話題は「発達障害の可能性がある子どもの増加」
公立の小中学生8.8%に発達障害の可能性 文科省調査で判明
「学習障害」「ADHD(注意欠陥多動性障害)」「高機能自閉症」のいずれかに該当する小中学生の割合が8.8%にのぼったそうです。
この調査は10年ごとにおこなわれており今回が3回目ですが、大幅な上昇となりましたね。
- 2002年…6.3%
- 2012年…6.5%
- 2022年…8.8%(今回)
多くの子どもたちについて個別な学びの促進が必要とされている一方で、該当者のうち校内で「支援が必要」と判断されている子どもの割合は28.7%ということですので、学校全体で取り組んでいくにはまだまだサポート体制が不十分だと言えます。
それでも10年前よりは10%以上上昇しているということですので、サポートの必要性への認識は高まっていることを意味していますね。
得意や苦手、学び方の相性の落差が
大きい子どもたちにとっては、
自分なりの「学び方を知る」ことが
大事なんですよね。
なお、内訳としては学習障害が6.5%、ADHDが4.0%、高機能自閉症が1.7%(重複を含む)で、学年が上がるにつれて該当者は減少したということです。
公式通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果(令和4年)について|文部科学省
ここでもやっぱり、教員不足が課題
教員不足についてはこのブログでもたびたび取り上げていますが、サポートの必要性への認識は高まっているにもかかわらず学校全体で取り組めていなかったり、ヘルプを求めている児童生徒を見つけられていなかったりする実態がある学校が多いということは、やっぱり先生が足りないんですよね…。
そもそも通常の業務が多すぎて、
個別の支援まではなかなか目が
行き届いていないという学校が
たくさんありそうです…;;
発達障害の子どもたちについては、もちろん学習方法に限らずコミュニケーションの面でも得手・不得手の落差が大きく、そのでこぼこが生きづらさにつながっている場合も多くあります。
わたしの友人や親戚にも当事者が複数いますが、困難を抱えたまま大人になってしまって本人が困っていたり、気付かぬうちに誰かを困らせてしまっていたりする人を知っているので、自尊心の維持や自分なりの学び方の獲得というサポートを幼いうちに受けられる環境はとても重要だと思うんですよね。
ただ、発達障害を持つ子どもたちに対しては特別支援教育コーディネーターを交えた専門知識に基づくていねいな支援方法が必要ですし、単に教員を充てればいい・増やせばいいというわけではないところも悩ましいです。
だからこそ、専門知識を持つ教員の養成をどんどん進めて!ということだし、その余裕を現場に!ということが言えますよね。
まとめ
今回は「発達障害の可能性がある子どもの増加」に関する話題を紹介しました。まとめるとこんな感じです。
発達障害の理解や支援については年々社会的な関心が高まっていますが、「発達障害」という言葉のひとり歩きというか、誤解も多いと感じます。
そして、支援を求める声に対して供給が追いついていないと感じる場面も多いです。
最近では発達障害の子どもたちへの学習支援に特化した資格制度である発達障害学習支援サポーター も注目されています。
これは子どもたちが「学び方を学ぶ」ために必要な支援方法を学ぶための養成講座を受講して、資格試験に合格すると履歴書に記載可能な「発達障害学習支援サポーター」という資格を得られる仕組みです。
教員免許所持者には基礎講座受講の免除があり、挑戦しやすくなっていますよ。
公式発達障害学習支援サポーター
こういう資格試験に、現職教員が
積極的に取り組めるような労働環境に
なってほしいなって思います!
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